販売革新IT特集
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October 2015 『まいにち「お・い・し・い」デパートをめざして』をコンセプトとするアマノグループ。上質な品揃えで定評があり、中でも、店内でシェフが手作りする総菜は、デパ地下に匹敵するグレードと評判だ。山梨県内に、食品スーパー「パークス」4店舗と、「甲府生鮮市場」1店舗を展開し、今年7月にチラシプラスを導入した。同グループは、各店舗が独立採算制を取り入れ、仕入れも独自に行う。「地域に密着するためで、各店長は経営者の感覚で店舗を運営しています」と同社営業部長の輿石晋氏。それだけに、現場の店舗が全てで、折込チラシは入れても、パークスのホームページは持たなかった。しかし、お客様から「ホームページはないの」と聞かれることが増え、リクルートの面からも開設を検討。その要員として今年の2月、システムエンジニアの川口隼人氏(総務/事務)をスタッフに迎えた。ITのプロである川口氏は、より地域に密着するには、スマホでの情報発信も必要だと考え、SNSかLine@の活用を考えていた。だが、別件で出かけた流通業界向けのITシステムや機器の展示会、リテールテックで、セブンネットの「チラシプラス」に出会い、考えが変わった。「Line@は文字情報等のメッセージ配信が主で、チラシ画像はJpgを貼りつけることになりますが、『チラシプラス』はチラシ以外にもタイムセールや特売情報などのセール情報を配信する仕組みやデザインが出来上がっているうえ、チラシ専用ビューアにより画像が鮮明で高級感が出る。アプリの導入で個店毎にタイムリーなプッシュ販促が可能であることにも興味を抱きました」と川口氏。さらに、非常に使いやすいことや、高い効果が期待できること、それでいてコストパフォーマンスに優れるなど総合的にみて、「チラシプラス」が自社にとってベストな販促ツールだと判断した。「チラシプラス」への登録誘導するためにも、ホームページの立ち上げが急務となり、セブンネットに制作を依頼。8月にホームページ開設にこぎつけた。現在、川口氏は、全社的なIT化に携わりつつ、敷島店(甲斐市)に常駐して、同店の販促を担当。同店のチラシは一週間の日替わりセール情報を7コマに分割掲載し発行しているが、新聞を取っていない人や折込配布エリア外の人、また新聞を取っていてもチラシを保管していないユーザーはお店の日替わりセールの情報がわからない。川口氏は毎週発行するチラシを電子化して配信する他、毎日、その日の日替わりセールを切り取って、チラシ情報を配信している。各店の店長はチラシ情報以外にも、毎日実施する朝市(10時~13時)は8時、夕市(16時~20時)は14時に、商品情報にコメントを付けてプッシュ配信。配信時には、アクセス数が、一気に跳ね上がっている。また、その日の仕入れや天候をみて、店舗の各カテゴリー担当者が売り出し商品を決めるタイムリーな情報を送信している。店舗では、店長がコメントを考え、パソコンで原稿を作って配信しているが「店長たちは自由に、楽しみながら原稿を作っています。お客様に語りかける人、価格を訴求する人など、個性が出て面白い」と輿石氏。川口氏も「『チラシプラス』のアプリは、お店とお客様のコミュニケーションツールとしての可能性も大きい」と今後に期待する。スタートして間もないが電子チラシの閲覧者は急増。アプリの会員も、当初の目標の2倍を超えている。今後は、ホームページをさらに充実させるとともに、アプリのプッシュ配信を、雨の日などの集客に活用することも考えている。「チラシプラス」の全機能を活用で地域密着を強化「チラシプラス」の全機能を活用で地域密着を強化使いやすさ、優れたコストパフォーマンスを高く評価アプリで朝市、夕市の情報をプッシュ配信営業部長輿石 晋氏総務・事務川口 隼人氏会員登録推進POPカード株式会社アマノチラプラアプリ タイムライン(セール情報)店頭ポスタースーパーマーケット事例

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